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矢沢宰『光る砂漠』

なつかしい本と再会することができました。矢沢宰詩集『光る砂漠』です。著者は中学の頃から腎臓結核を病み、入院生活を送り、しかしその中で詩を書き、キリストを求め、二十一歳で世を去ったひとです。私がこの本と出会ったのは、中学生のときであったと思います。三十数年ぶりの再会です(古書店をとおして)。
作品をひとつ。

 

秋は透明な
薄いむらさきだ
むらさきの秋は
騒がしいものを寄せつけない
体の透きとおる人をだけ
そぉっと淋しくなでるのだ
むらさきの中では
淋しがりやだが
強い死なない人だけが
首をたれて
落葉をハラハラと浴びるのだ

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